がん細胞の遺伝子を解析し、最新の国内外の薬剤情報や治験情報を提供している
「P5がんゲノムレポート」サービスが、臨床遺伝専門医と連携
~専門知識によるカウンセリングなどで、患者の不安解消やサポートの充実を実現へ~

ゲノム・パーソナル医療の進展をサポートするP5(ピーファイブ)株式会社(以下、P5)と、臨床遺伝専門医とのネットワークを有するG-TAC(ジータック)株式会社(以下、G-TAC)は、P5が既に提供している「P5がんゲノムレポート」サービス(2016年5月より提供開始)に、臨床遺伝専門医との連携による患者への専門カウンセリングを併せ、患者の不安解消やサポートの充実を実現するサービスとして、2017年3月より開始します。 

<「P5がんゲノムレポート」サービスについて>
がんの多くは、正常な遺伝子に変異が起こることによって発症することが分かってきました。
P5が2016年5月より提供している「P5がんゲノムレポート」サービスは、患者のがん組織の遺伝子を解析し、がん発症の原因と考えられる遺伝子変異の種類と、治療に役立つ可能性がある分子標的薬(※1)など最新の国内外の薬剤情報や治験情報を主治医に提供するサービスです。
*:「P5がんゲノムレポート」サービスの詳細はこちらをご確認ください。http://www.p5genome.com/p5/news/2016/0426/

<臨床遺伝専門医との連携について>
遺伝子解析サービスにおいて、解析を行う際には患者の不安への適切なサポートが必要であり、事前カウンセリングや結果解釈、検査結果に応じた対処方法の明示などを行える、遺伝子領域の専門知識を有する「臨床遺伝専門医」との連携が不可欠と言われ始めています。しかし、臨床遺伝専門医は国内に1,000名程度(※2)と少なく、日常診療で多くの患者がそのサポートを受けることは難しい状況です。
そこで今回、G-TACが保有する臨床遺伝専門医のネットワークを活かし、臨床遺伝専門医による受検前説明から受検後のフォローアップまでを含めた形で「P5がんゲノムレポート」サービスを提供する仕組みをP5と、G-TACで構築しました。また、G-TACが既に展開している、電話やWeb会議システムを介した日本初の「臨床遺伝専門医による遠隔遺伝カウンセリング」サービスも活用することで、遠隔地の患者の負担を軽減することが可能です。

両社は、医療従事者に向けてがん患者への対処方法の選択肢を提供すると共に、がん患者にとってより良い治療方針を示しするための一助とすべく本サービスの運営を推進し、日本のプレシジョン・メディシン(精密医療)の普及と発展に貢献していく所存です。

■P5とG-TACによる、臨床遺伝専門医と連携した「P5がんゲノムレポート」サービスの流れ

  • G-TACは、全国1,000以上の「G-TACパートナー」医療機関へ、「P5がんゲノムレポート」サービスを案内します。
    受検希望の患者へ、G-TACの保持する臨床遺伝専門医ネットワークを活かし、臨床遺伝専門医より受検前のアドバイスなど適切な事前説明を行います。
  • 「P5がんゲノムレポート」サービスは、P5がんゲノムレポート取扱医療機関(以下参照)にて受検できます。
    P5は、患者の遺伝子変異に応じて、分子標的薬など最新の国内の薬剤情報と共に、治療に繋がる可能性のある国内外の最新治験情報などをレポートにまとめ、主治医に提出します。
  • 受検後には、臨床遺伝専門医より患者へ、検査結果に応じた薬剤選択や治験参加の検討
    に至るまで、具体的かつ実効性の高いフォローアップを行います。

<P5がんゲノムレポート取扱医療機関>
P5がんゲノムレポートは、以下医療機関にて受検可能です。

  • 国立岡山大学病院
  • 沖縄徳洲会 湘南鎌倉総合病院

また、神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院(開始予定)、医療法人社団ミッドタウンクリニック 東京ミッドタウン先端医療研究所(開始予定)など、2016年度内に国内で10施設までの拡充を予定しています。

【参考情報】がん治療におけるゲノムの活用について
がん治療薬の進歩により、特定の遺伝子変異に効果を示す「分子標的薬」が続々と開発され、多くのがん患者に顕著な効果を及ぼしています。これまでは「臓器別」でがん治療薬が規定されていたものが、臓器に関わらず個々人の持つ「遺伝子変異」に応じて著効な薬剤が変わるというものです。
例えば、ALK遺伝子に選択的に作用するALK阻害剤アレクチニブは、ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺癌に対して奏効率93.5%という劇的な治療効果を示しています(※3)。このような分子標的薬は既に世界のがん治療薬市場10兆円のうち、46%程度を占めるに至っています(※4)。
これにより、個々人のゲノム解析を行うことで、遺伝子レベルの疾患罹患リスクや薬剤応答性を理解し、疾患の早期発見に応じたリスク低減手術の実施や、個々人に適した薬剤処方を判断するなど、具体的対応策を講じることが可能となります。

※1:分子標的薬とは、がん細胞中で変異した遺伝子がコードする分子を狙い撃ちし、その働きを抑える薬剤で、変異した遺伝子がコードする分子のみを標的にするため正常な細胞へ与えるダメージが少ないことから、より安全・有効にかんを治療する薬剤として、劇的な治療効果が期待されています。
※2:社団法人日本専門医制評価・認定機構ホームページ掲載の「加盟学会の専門医数の一覧表」(平成25年8月現在)記載の臨床遺伝専門医の数:949名を参照
※3:中外製薬株式会社ホームページより、「国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(AF-001JP試験)の第Ⅱ相部分(46例)における奏効率93.5%」である旨を参照
※4:2014年 IMS Health調べ
当該臨床研究は、がんの遺伝子変異を調べることにより分子標的薬などの治療を効率的に行える体制を整えることを目的としたもので、ハーバード大学、マサチューセッツ総合病院、MDアンダーソンといった米国有数のがん研究所や、多くの製薬会社などが参加

【P5株式会社について】

P5株式会社は、ソニー株式会社やエムスリー株式会社が出資した合弁会社で、日本において、ゲノム情報を有効活用したサービスの提供を通じて、日本の個別化医療やヘルスケアへ貢献するゲノムサービスプラットフォーム事業を行う会社です。
http://www.p5genome.com/

【G-TAC株式会社について】

G-TAC株式会社は、エムスリー株式会社として推進している医師を介した「ゲノム・パーソナル医療」について、一層機動的な事業展開を図るために、2015年8月設立した新会社です。「 ゲノムを通じて、自らを知る/創る」をコンセプトに、ゲノム・パーソナル医療に前向きな2.3万人の「G-TAC」医師ネットワークの運営に加え、全国1,000施設以上の「G-TACパートナー」医療機関を通じて、有用なゲノム・パーソナル医療関連検査を提供しています。
http://g-tac.co.jp